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1on1面談でリーダーが部下に「ジョブ・クラフティング」を促す方法

こんにちは、福岡スタートアップニュース編集チームです!

リーダーはできるかぎり時間を割き、オンライン、オフライン問わず1on1(個別ミーティング)を繰り返し、部下をサポートしていることでしょう。

1on1を実施することで、メンタルにも仕事にも一定の効果が見込めるとわかっているのですが実際、1on1のあと個人的に、「気持ちが晴れた」「前向きになれた」「仕事に集中できた」成功体験があり、そう言い切れます。

しかしいくら定期的に1on1を実施していても、部下から「かなり悩んでいます」「仕事を辞めたいです」「転職を考えています」などと突然、打ち明けられることもありえます。

「やりたいことができた」「家庭の都合」なら仕方ありませんが、「今の仕事にやりがいを感じない」「満足できない」という理由なら、これは間違いなく部下のSOSです。そのため真のリーダーなら言葉どおりに受け入れるのではなくまずは引き留め、解決しようと動くべきです。

本人の気持ちの問題で難しく感じるかもしれませんが、今は『ジョブ・クラフティング』という手法があります。

そこで今回は、ジョブ・クラフティングの定義、3つのグルーピング、タイトルにあるようにリーダーが部下にジョブ・クラフティングをどう促すか手順などをお伝えしていきます。

<目次>

  • ジョブ・クラフティングとは

  • ジョブ・クラフティングの手順

  • 仕事のやり方をクラフティング

  • 人間関係をクラフティング

  • 考え方をクラフティング

  • まとめ

ジョブ・クラフティングとは

厚生労働省の資料では、

  • 仕事のやり方

  • 人間関係

  • 考え方

に工夫を凝らすことで仕事のやりがいと満足を得られるようにする取り組みを指す旨、解説されています。また日経産業新聞には、“業務の改善や自身のスキルの向上のため(中略)仕事の境界を自主的に見直す組織行動”との記載があります。

ジョブ・クラフティングの手順

リーダーが部下にジョブ・クラフティングを促す手順ですが、通常

<リーダーが1on1中に対応> 1.原因究明 2.部下に助言
<部下が1on1後に対応> 3.解決策を考える 4.施策実行

で問題ないでしょう。ポイントは前章で「自主的に見直す」との記載があったとおりジョブ・クラフティングを実行するのは、あくまでも部下本人であることです。一度教えれば次からは、また同じような問題が生じたときにすべての工程をひとりで行えるはずです。

リーダーが解決策、実行にまで口を出すのは『ジョブ・デザイン』、悪く言えば「押しつけ」であり、それではいつまで経っても部下がやりがい、満足を得られません。

リーダーはまず、部下がなぜやりがいを感じないのか、満足できないのか1on1で話をよく聞きその原因を探り、突き止めます。そして原因別にアドバイスします。部下はリーダーの助言を基に自ら解決策を考え、施策を実行します。1の工程で明らかとなる原因の多くは、仕事のやり方・人間関係・考え方のどれかにグルーピングできるでしょう。

次章以降、グルーピングした原因別に、進め方を解説していきます。

仕事のやり方をクラフティング

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仕事のやり方とありますからどちらかといえば仕事そのものではなく「作業」に工夫を凝らす、もしくは若干変えてみるよう助言することとなります。1on1で話をよく聞き、工程・手順など作業自体に不満があると見えたら、以下のようなアドバイスをしてみるとよさそうです。

  • 不要と思う工程を削る

  • 必要と思う工程を加える

  • 効率的な方法を見つける

  • やりやすい手順に変える

その際、S(Specific、具体的)、M(Measurable、測定可能)、A(Achievable、達成可能)、R(Relevant、関連ある)、T(Time Bound、期間)のSMARTを軸にして考えるよう伝えられるとなおいいです。そうすれば部下は

「2週間以内に自分がやりやすく、従来比同等それ以上の仕上がりを可能にする作業に改善」

などと目標設定できるでしょう。これで作業が改善されれば、やりがいや満足度につながるはずです。

人間関係をクラフティング

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リーダーなら人間関係が仕事に大きく影響を及ぼすことはわかっていて、人一倍気をつけておられることでしょう。しかし多くの方が職場で悩み、強いストレスを感じ、なかには休職、退職を余儀なくされる人もいるのが現状です。

1on1の過程で、人間関係が原因でやりがいが消え失せ、満足度も低下していると感じたら、最後まで部下の話に耳を傾け、悩みの種となっている相手が誰か、どのような出来事が起こっているか確認しましょう。そしてここではあくまでも一般論ですが、

  • 自分からコミュニケーションをとる

  • 嫌な相手でも興味を持ってみる

  • なるべく多くの人と関わるように

と助言することで人間関係が好転することもありえます。こうアドバイスするのは一見、逆効果に思えますが人間関係は大抵、

  • コミュニケーション不足

  • 自分以外の相手に無関心

  • 人との関わりを極力回避中

そのようなときにトラブルが生じるものです。また人には合う・合わないがあり少人数のコミュニティなら合う人と出会える確率が低くなります。ならば人との関わりを増やせば理論上、その確率は上がるというわけです。

ただし人間関係だけは部下だけの力ではどうにもならないときがあります。例えば部下は相手と仲良くしたいと思っていても、相手がそう思わず態度で示していたなら不仲のままだからです。人間関係は相手にも半分、責任があることを頭の片隅に置いておきたいものです。

そのため助言だけでは足りず、ときに相手にも事情を聴く、リーダーとして間に割って入り仲を取り持つなどのお膳立ても必要です。

考え方をクラフティング

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考え方は言い換えると「捉え方」になります。1on1で部下が「やらされ感」を訴えたとき、または「仕事をやらされている」と感じているなと思えたときは部下が仕事や作業についてムダ、無意味と考えている、「なぜ私が?」と不満に思っている可能性が高いです。

どの仕事どの作業にも目的、意味が必ずあるものです。リーダーはその気づきを与えられるような助言をすべきです。

加えてその部下が今、興味や関心を持っていることをリーダーとして知っていれば、できるかぎりリンクしたヒントを考えて伝えてみる、なぜ担当者として抜擢したかその理由を明かしてみるのも一手です。

これで仕事や作業の捉え方を軌道修正できれば、部下はやりがいを見出し、次第に満足度も高まるはずです。

まとめ

ジョブ・クラフティングは部下の仕事のやり方、人間関係、考え方の軌道修正に効果的で、リーダーとしてやりがい、満足を得られないときも自分でジョブ・クラフティングすれば、いい結果が得られるはずです。

まずは効果を実感し、そのあと部下との1on1で落とし込んでみてください。

【参考文献】
厚生労働省 コラム2ー6図 ジョブ・クラフティングについて
日経産業新聞 仕事の境界線を見直す SmartTimes 東京農工大学教授 伊藤伸氏
TECH CAMPブログ ビジネスに使える問題解決の手法を解説!【課題設定がポイント】
エン・ジャパン 社員の「働きがい」を生みだす『ジョブ・クラフティング』を首都大学東京 高尾教授に聞く!
働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える 村山昇著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
MBA 問題解決100の基本 グロービス著 東洋経済新報社

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ライター / 福岡スタートアップニュース編集チーム