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INTERVIEW

キャンプをより身近にしたい! 「キャンプ女子」の人気はインスタグラムから始まった

キャンプ女子株式会社
代表 橋本 華恋

    国内のアウトドア市場が成長を続ける一方、多くのキャンプ場が経営難に悩まされていることをご存知でしょうか。特に昨今の新型コロナウイルスによる影響は、キャンプ場経営においても非常に深い爪痕を残すものと思われます。そんなアウトドア施設の課題解決に挑む、新進気鋭の企業が福岡にあります。キャンプ女子株式会社は、フォロワー数4万人超を誇る国内最大級のキャンプメディア「キャンジョ」を運営し、キャンプ場を始めとしたアウトドア施設のプロデュースを行うスタートアップ企業として、2019年6月に設立されました。そんなキャンプ女子株式会社の代表取締役・橋本 華恋さんに、起業の経緯やサービスに対する想い、今後のビジョンについて伺いました。

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    人気の秘密はコミュニケーション重視のメディア運営

     まずは事業内容について教えてください。

    橋本 私たちは、キャンプ場などのアウトドア施設を中心としたプロデュース事業をメインに活動しています。各施設の課題をヒアリングすると、人を呼びたいとか、盛り上げたいとか、そういった声を頂くことが多いのですが、実はキャンプ場を運営されている方自身が、本当の魅力に気づいていないケースがほとんどなんです。そこで私たちが、その施設の良い所を見つけ出し、ホームページ制作やSNSを活用したプロモーションに至るまで一貫したブランディングを行うことによって、施設をゼロから作り直すお手伝いをしています。その他にも、インスタグラム「キャンジョ」の運営や、福岡市さんにもご協力いただいている油山グランピング場の運営も行っています。

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     インスタグラム「キャンジョ」は現在フォロワー4万人を突破していますよね。SNSの運営に関して何か心がけていることがあれば教えて下さい。

    橋本 元々、インスタグラムが運営の発信だけになってしまうのが嫌で、双方でコミュニケーションが取れるような、一方的じゃない運営というものを心がけています。例えば、ストーリーの機能を使ったアンケートを週一で開催したり、ライブ配信をしたり、自分たちで静岡県まで足を運んでキャンプ企画などのイベントをやったりと、4万人のフォロワーの方々とどう関わっていくかというのを常に考えています。その影響もあってか、実は今まで広告掲載や営業をしたことがないんです。本当にありがたいことに口コミで拡がっていて、それこそインスタグラムの「キャンジョ」の方に、キャンプ場のオーナーさんから直接ご依頼を頂くことが多いんですよね。

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    >>公式インスタグラム「キャンジョ」<<

    コロナ禍中でも変わらない「キャンプをより身近にしたい」という想い

     実際にサービスを運営してみて、反響はいかがでしたか。

    橋本 私たちのサービスをきっかけに、キャンプにハマったと言って下さる方が多いですね。私たちは「キャンプの素晴らしさを今まで体験したことのない方々に届けたい」という目線を大切にしているので、新しく魅力に気付いてくれた方が多いのではないかと感じます。例えば、自社で運営している油山グランピング場は、できる限りキャンプに行くことのハードルを下げたいと考え、道具がなくても手ぶらで行けるような施設として設計しました。結果、以前は一月あたりの来場者数が100名に満たなかった所を、油山グランピング場として運営を開始して以後、約400名の方に来場して頂けるようになりました。

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     現在、新型コロナウイルスの影響下でキャンプ場も苦しい状況にあると思います。貴社としてはどのような取り組みをされているのでしょうか。

    橋本 インスタグラムでハッシュタグ「#いまはおうちでキャンプしよう」を運用しています。キャンプ場がそもそも空いていないという状況の中で、キャンプの楽しさを今後どうやって伝えれば良いか考えた結果、いつもキャンプで使っているキャンプ道具を、お庭やお部屋で使って楽しんで欲しいという想いでこの企画をスタートしました。また、室内で楽しめるキャンプ道具セット「おうちキャンプ箱」の販売も始め、第一弾はありがたいことに完売したんです。こういった「家でキャンプを楽しむ」といった新たな体験を拡げていくことで、新型コロナウイルスが落ち着いた時に、キャンプ場に来る人が増えていれば良いなと考えています。

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    好きだったからこそ見えたキャンプ場の「リアルな課題」

     なぜ、起業しようと思ったのか教えて下さい。

    橋本 実は、初めは全く起業したいと思っていませんでした。起業する前までは、新卒で入った美容室専売品の化粧品メーカーに勤めていて、ある時、友達だった現メンバーに誘われて音楽フェス×キャンプのイベントに参加したんです。そこでキャンプ場のゆったりとした朝や、一面に広がる山に感動して、一気にキャンプにハマってしまって。それ以降、頻繁にキャンプに行くようになったんです。そんな中、キャンプ場の予約が17時で締め切られたり、ネット予約ができなかったりと、不便さを感じることが多くあったんですね。それなら自分でキャンプ場の予約サービスを作れないかな、と考え始めたのが会社員5年目で、ちょうど転職を考える時期だったんです。そこで「もしかしたらキャンプを仕事にした方が力を発揮できるかもしれない」と考え、起業することにしました。

     実際に起業すると決めてからは、どのように準備をされたのですか?

    橋本 まずはプログラミングが必要だと考えて「 G's Academy」というスクールに通いました。それから、1年後に起業するのであれば、ファンが付いていないと厳しいのではないかと考えて、インスタグラムでキャンプメディア「キャンジョ」を始めました。これは私自身が、キャンプに行く時に「みんな何を着てキャンプに行っているんだろう」と困っていて、ネットで調べてもキャンプに行くお洒落な女性の写真って中々出てこなかったんです。そこで、服装だったり料理だったり道具だったり、お洒落なキャンプの写真を上げている方々に依頼を直接DMで送って、「キャンジョ」への掲載を地道に行っていきました。そういうものを作れば、1年後に応援してくれる人たちが増えるのではないかと思って、毎日写真を投稿していたら、いつの間にかフォロワーが4万人を突破していたんです。

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    まだ知られていない「地方の魅力」を最大限に引き出したい

     今後の展望について教えてください。

    橋本 もっとキャンプが身近になって、「じゃらん」や「楽天トラベル」に掲載されるような、宿泊施設を代表する宿として、キャンプ場が認知されるようにしていきたいですね。また、将来的にはキャンプ場に限らず、各地方の活性化に繋がるような施設作りをしていきたいと考えています。今って地元に小さな公園しかないという理由で、土日に2~3時間かけて遠出している方が多いんじゃないかと思います。でも本当は、地方にはまだ知られていないような良い土地が絶対にあると思うんですね。なので、そういった場所の本来の魅力を私たちが積極的に引き出し、地方を盛り上げていければという風に考えています。特に新型コロナウイルスの影響で、これからまた地方の在り方が見直されてくるかなと思うので、もし地方で余った山や川などがあれば「キャンプ女子株式会社に連絡したい!」と思ってもらえるような会社にしていきたいですね。

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     これから福岡で起業しようとされている方にメッセージをお願いします。

    橋本 福岡には、サポートしてくれる人や場所がとても揃っています。受け入れる体制は万全の先輩方が多いので、後はそういったTwitterやFukuoka Growth Nextなどのコミュニティに、ぜひ積極的に飛び込んできて欲しいなと思います。また、単純に「起業したい」っていうよりも、「こういう人を幸せにしたい」「こういう未来が作りたい」って想いが明確にある人は起業した方が良いと思います。そういった想いがあれば、私は成功できると思っているので、ぜひネガティブな要因からではなく、ポジティブな要因からの起業をして欲しいです。

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    ライター

    岸垣 光祐

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