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株式会社OneSmallStep

代表取締役CEO 西 武史

本音を発信し、共感でつながる。仲間探しから始まった新タイプのマッチングプラットフォーム「FLAPTALK」

FLAPTALK」は、リアルな出会いと同じように少しずつ相手のことを知り、共感し合うことでつながっていける、新しいタイプのマッチングプラットフォームです。従来のマッチングサービス やSNSは相手のことを知らなくても簡単につながれるため、手軽な反面ミスマッチが起こることも多い。そんな課題を解決し、みんなが未来の仲間を見つけられることをめざして開発されたFLAPTALKについて、発案のきっかけやサービスの特徴、事業を通して実現したい未来まで、株式会社OneSmallStep 代表取締役CEOの西武史さんにお話を伺いました。

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本当の意味での「つながり」が生まれるサービスをつくりたい

 はじめに「FLAPTALK」開発のきっかけについて聞かせてください。

西 エンジニアとして勤めていた会社を辞めて独立し、オリジナルのサービスをつくりたいと思っていたのですが、私一人ではデザインやマーケティングなどシステム開発以外のことをどうしたらいいかわかりませんでした。それで、仲間がほしかったのです。

 ご自身の仲間探しがきっかけだったのですね。既存のSNSも使っていましたか。

西 はい。しかし、同じ志を持っているように見えても実際つながってみると温度感が違ったり、いきなり営業メールが来たりするなど、なかなかうまくいきませんでした。そもそもリアルでは、例えば学校でたまたま隣の席になった人が自分と同じ本を読んでいて「もしかして趣味が合うのでは?」というところから少しずつ距離が縮まっていったりしますよね。それに対し、今のSNSでは、互いのことをよく知る前に友だち申請やフォローができてしまう。そこに違和感を覚えました。
せっかくインターネットがあって世界中の人と出会える便利な時代だからこそ、本当の意味での「つながり」が生まれるサービスがつくれないか。そんな発想から生まれたのがFLAPTALKです。

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 ほかのSNSと異なる特徴はどのようなところにあるのでしょうか。

西 最初からフォローや申請をするのではなく「共感」を積み重ねることにより徐々に気の合う人とつながっていける点です。まず、投稿はすべて匿名で行われます。タイムラインにはFLAPTALK独自のシステムでその人の興味関心に合った投稿が自動で上がってくるようになっています。その中で良いなと思った投稿に「共感」ボタンを押していくと、その傾向が分析されて、さらに自分に合った投稿が表示されるようになります。
それを積み重ねていくと、マイページの「共感し合えそうな人」欄に共感度の高い相手が少しずつ表示され、最終的には相手のプロフィールが全部見ることができるようになるというしくみです。

 そこでようやく相手が誰だかわかるのですね。従来のSNSとは逆の順序です。

西 そうですね。これまでのSNSには、良い面もそうでない面もあると感じています。いいねやフォローをしてもらえたり、昔の友だちとつながれたりするのはうれしいですが、もし自分が学生の頃にこうしたSNSがあったとしたら、反応の数を気にしたり、通知に振り回されたり、自分を良く見せようとしてしまったりして、苦しかったのではないかとも思いました。
そこでFLAPTALKは、プッシュ通知はいっさいせず、いいねや友だちの数も表示しないことにしました。数に一喜一憂したり、誰が言っているかに左右されたりするのではなく、純粋にそれぞれが自分の本音を発信し、共感し合ってつながっていく、そんな世界を実現したかったのです。

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FLAPTALKを通して、価値ある濃密な出会いを届ける

 今年9月にα版をリリースされて、ユーザーの反応はいかがでしたか。

西 多いのは「今までのSNSだと言えないことが言える」という声です。例えば転職や育児といったパーソナルな悩みはSNSで言いづらく、言ったとしても知らない人から「その考えは甘い」などとコメントされてしまうのは健全ではないと、私も以前から思っていました。その点、FLAPTALKなら個人的な話もしやすく、それに共感する人から反応がもらえるからうれしいといった感想をいただいたのです。
一方で改善要望として「つながっていく過程がもっと見えるほうがいい」といった声もありました。今は、つながる相手が「まったく見えない→少し見える→すべて見える」の3段階ですが、例えば小さいアイコンが徐々に大きくなるとか、ぼかしがだんだん鮮明になっていくとか、つながるプロセスがグラデーションで見えていくようなしくみに改良しています。

 そのほか、これから追加したい機能はありますか。

西 ユーザー一人あたりの一日の使用時間を制限しようと考えています。その目的の一つは、依存を防ぐこと。従来のSNSは広告収入で成り立っているので、ユーザーをいかに画面に引き付けるかが重要になってしまいます。その結果依存が生まれ、SNSがあることによって苦しんでしまう人も多くいる状況を変えていきたいと思っています。
もう一つの目的はFLAPTALKを使っている時間の価値をもっと感じてもらうこと。このサービスでめざしているのは「ふらりと立ち寄ったバーでたまたま隣に座った人と話が盛り上がり、意気投合する」、そんな短くても濃密な時間を通した出会いをウェブ上で届けることだからです。こうした機能の追加を経て、年明けには正式版をリリースする予定です。

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自分の人生を主体的に生き、小さな一歩を踏み出すことが大事

 今の西さんにつながる転機となった体験について聞かせてください。

西 エンジニアとして会社勤めしていた頃、プロジェクトがうまくいかないと、いつも「上司が無茶振りするから」「メンバーが動いてくれないから」などと言い、他人の中に問題があると思い込んでいました。しかし、仕事に疲れて旅に出た時にいろいろな本を読んだのがきっかけで、今までの私は何でも周りのせいにして、自分の人生に起きていることなのに自分ごととして受け入れていなかったと気付かされたのです。
それから、自分がどうありたいのか、どういう人生を送りたいのかをしっかり考え、そのために行動しようと決めました。結果として会社を辞め、いくつかのベンチャーでCTOとして新規事業の立ち上げに関わり、独立して今がありますが、振り返るとその時が、生き方が変わるターニングポイントだったのだと思います。

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 その時の気付きは、今の事業にもつながっていますか。

西 はい。当社の行動指針の中に「自分の人生を主体的に生きる」と掲げているのですが、起業するにしても、誰かと一緒に仕事をするにしても、確固たる自分軸を持っていることが大切だと思っています。ありたい姿、めざしたい場所をしっかり持ち、それを発信するからこそ、同じ方向に行きたい人と出会えて共に進んで行ける。
FLAPTALKのロゴのモチーフになっている渡り鳥は、V字フォーメーションを作っていますが、先頭がリーダーというわけでもなく、場所を交代しながら全員が主体的に飛んで遠くの目的地をめざしていくそうです。FLAPTALKを使ってくれる人たちも、誰が上とか下とかなく、一人ひとりが自分の考えややりたいことを持ち、共感する人とつながって、新しいものを生み出し、思いの実現に向けて羽ばたいていく。そういう未来をつくれるとうれしいなと思います。

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 さいごに、挑戦したい人に向けてメッセージをお願いします。

西 会社名「OneSmallStep」にこめた意味「小さな一歩を踏み出す」にも通じるのですが、やりたいことがあるなら「したい」で止まるのではなくて「やってみる」ことが大事です。私も開発をしている中で否定的な意見をもらったこともありますが、それで諦めるのではなく、アドバイスを受け入れつつもブレずにやりたいことを伝え続けていれば、そこからニーズが見えてくるし、協力してくれる人も見つかります。
もちろんうまくいかない可能性もありますが、失敗してはじめてわかることもありますし、とにかくやらないと何も変わらないですから。自分の思いを発信することで、共感してくれる人とつながって、前に進んでいける。まさにFLAPTALKと同じですね。

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ライター / 北村 朱里